〝鉄人〟小橋建太(54)が、全日本プロレスの3冠ヘビー級王者ジェイク・リー(32)と宮原健斗(32)に激熱エールを送った。

 ジェイクと宮原は16日の大田区大会で3冠王座をかけて激突し、エプロンのジェイクを宮原がリング下にぶん投げるなどの激闘の末、時間切れ引き分け。痛み分けのV3を解説席で見守った小橋は「意地と意地のぶつかり合いのいい試合だった」と絶賛した上で、王者をこう評価した。

「これまでずっと宮原が先を走ってきたんだけど、ジェイクはそれでいいと思っていたと思う。もともと『みんなが上がっていけばいいよね』の感じだったから。ただ、ここにきて『自分が突き抜けて、みんなを引っ張り上げないといけない』と覚悟を決めたように思う。その覚悟を試合で感じたよ」

 今後のジェイクには「その覚悟を一層磨いていってほしい」とさらなる期待を寄せる。「僕も1997年1月20日に三沢(光晴)さんを挑戦者に迎えて3冠戦をやったんだけど、その前日、母親に電話して『もし俺に何かあっても、三沢さんを恨まないでくれ』って話したことがある。ジェイクもあの〝覚悟〟をそのレベルまで磨いていってほしい」と話した。

 返り咲きとならなかった宮原は「(健介オフィス時代の兄弟子にあたるノアの)中嶋(勝彦)選手がGHC王座を取ったでしょ。彼自身は何も言わないけど、これも刺激になっているはず」と分析。その上で「悔しさをためてためて、いつか爆発させられる時が来る。その時に宮原選手がどんなものを見せてくれるか楽しみで仕方ない」と期待した。

 最後に「2人にはファンのみんなにリードしてもらうのではなく、ファンのみんなをリードしていってほしい!」。団体の50周年に向け〝2人の主役〟は鉄人の期待に応えられるか。